テーマ別の解説

交際費は800万円の定額控除と50%、どちらを選ぶ?

資本金1億円以下の中小法人等は、交際費の損金算入限度額を、年800万円の定額控除限度額と接待飲食費の50%から選べます。それぞれの計算、どちらが有利になる目安、資本金で変わる扱い、1人1万円以下の飲食費を、租税特別措置法とタックスアンサー、架空の会社の別表十五の数字で解説します。

掲載している会社・数値はすべて架空のものです。リンクを押すと、その帳票の欄が選ばれた状態で開きます。

交際費等は、原則として損金になりません。ただし、損金にできる部分(損金算入限度額)の決め方が、会社の資本金によって違います。

中小法人等は、2つから選べる

期末の資本金の額が1億円以下である等の法人は、損金不算入額を次のどちらかにできます(参照:タックスアンサー No.5265、租税特別措置法 第61条の4)。

  1. 接待飲食費の50%:交際費等の額のうち、接待飲食費の50%に相当する額を超える部分が損金不算入
  2. 定額控除限度額:交際費等の額のうち、800万円 × 事業年度の月数 ÷ 12(定額控除限度額)を超える部分が損金不算入

どちらが有利?

損金不算入額が少ない方が、所得と税額が少なくなります。事業年度が12か月の場合、接待飲食費の50%が800万円を超える、つまり接待飲食費が1,600万円を超えるときは、50%の方が損金にできる額が大きくなります。それより少なければ、定額控除限度額の方が大きくなります。

たとえば交際費等が1,200万円で、そのうち接待飲食費が1,000万円なら、損金にできる額は、定額控除限度額では800万円、50%では500万円です。損金不算入額は、定額控除限度額を選ぶと400万円、50%を選ぶと700万円になります。

資本金が1億円を超える会社は

期末の資本金の額が1億円超〜100億円以下の法人は、接待飲食費の50%を超える部分が損金不算入で、定額控除限度額は使えません。100億円を超える法人は、交際費等の全額が損金不算入です(参照:タックスアンサー No.5265)。

架空の会社の数字

資本金1,000万円・12か月の架空の会社は、接待飲食費が無いので、定額控除限度額を使っています。

欄 内容 金額
1 支出交際費等の額 8,050,000
3 中小法人等の定額控除限度額 8,000,000
4 損金算入限度額 8,000,000
5 損金不算入額 50,000

損金不算入額は別表四の8欄で所得に加算します。

1人1万円以下の飲食費は、交際費等から除かれる

得意先などとの飲食費で、参加した人数で割った金額が10,000円以下のものは、日付・参加者・人数・金額・お店などを記録した書類を保存している場合に限り、交際費等から除かれます。社内の役員・従業員などだけの飲食は除かれません。令和6年3月31日以前の支出は5,000円以下が基準です(参照:タックスアンサー No.5265)。

自分の会社の数字で比べる

交際費等の額と接待飲食費を入れると、「交際費の計算シミュレーター」が両方の方法で計算し、損金不算入額が少ない方を示します。1人あたりの飲食費の判定もできます。別表での流れは「交際費と寄附金」で解説しています。

出典:租税特別措置法 第61条の4、タックスアンサー No.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」(令和8年4月1日現在法令等)

最終更新日:2026-10-14

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