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赤字は何年繰り越せる?繰越欠損金の期限と上限

赤字の年に生じた欠損金は、翌期以後の黒字から差し引けます。繰り越せる期間(10年、平成30年4月1日前開始の事業年度は9年)、1年で控除できる上限(中小法人等は所得の全額、それ以外は50%)、古い年から順に控除することを、法人税法とタックスアンサー、架空の会社の別表七(一)の数字で解説します。

掲載している会社・数値はすべて架空のものです。リンクを押すと、その帳票の欄が選ばれた状態で開きます。

赤字の年に生じた欠損金額は、翌期以後の黒字の年の所得から差し引けます(欠損金の繰越控除)。何年まで、いくらまで差し引けるかが決まっています。

繰り越せるのは10年

当期開始の日前10年以内に開始した事業年度に生じた欠損金額を、当期の所得から差し引けます(参照:法人税法 第57条第1項)。平成30年4月1日より前に開始した事業年度に生じた欠損金額は9年です(参照:タックスアンサー No.5762)。

使うには、欠損金額が生じた事業年度に青色申告書である確定申告書を出し、その後も連続して確定申告書を出し、帳簿書類を保存している必要があります(参照:タックスアンサー No.5762)。

1年で差し引ける上限

会社 1年で差し引ける上限
中小法人等(資本金の額が1億円以下の普通法人など) 欠損金を差し引く前の所得の全額
それ以外の法人 欠損金を差し引く前の所得の50%

(参照:法人税法 第57条第1項・第11項)

たとえば繰越欠損金が150万円、差し引く前の所得が100万円なら、中小法人等は100万円を差し引いて所得が0になり、残りの50万円を翌期に繰り越します(参照:タックスアンサー No.5762の例)。

古い年の欠損金から順に差し引く

欠損金が複数の年にあるときは、古い事業年度に生じたものから順に差し引きます。法人税法57条1項のただし書が、各年の欠損金額の限度を、それより前の事業年度の欠損金額で差し引かれる額を除いた残りとしているためです。期限が近いものから使われることになります。

架空の会社の数字

「繰越欠損金を控除」のパターンでは、前期の欠損金を当期に差し引いています。

欄 内容 金額
別表七(一) 1 差し引く前の所得金額 2,030,000
別表七(一) 2 損金算入限度額(中小法人等なので所得の全額) 2,030,000
別表七(一) 3 繰り越していた欠損金 1,000,000
別表七(一) 4 当期に差し引いた額 1,000,000
別表四 52 差し引いた後の所得金額 1,030,000

「当期が赤字」のパターンでは、当期の欠損金額3,000,000円を別表七(一)の当期分に書き、翌期へ繰り越します。

自分の会社の数字で計算する

差し引く前の所得と、繰り越している欠損金(生じた年と額)を入れると、当期に差し引ける額・翌期へ繰り越す額・期限を「繰越欠損金の計算シミュレーター」で計算できます。別表での流れは「繰越欠損金の流れ」で解説しています。

出典:法人税法 第57条、タックスアンサー No.5762「青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」(令和8年4月1日現在法令等)

最終更新日:2026-10-14

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