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赤字の会社でも払う税金は?

赤字(欠損)の会社でも払う税金を、架空の会社の「当期が赤字」のパターンの数字で整理します。法人税・地方法人税・法人税割・事業税の所得割が0になる理由、所得に関係なくかかる均等割、前期分の納付、欠損金の繰越しまで。

掲載している会社・数値はすべて架空のものです。リンクを押すと、その帳票の欄が選ばれた状態で開きます。

赤字の年でも、会社の税金がまったく0になるとは限りません。架空の会社(株式会社べっぴょう)の「当期が赤字」のパターンで、どの税金が0になり、どの税金が残るかをたどります。

このパターンの損益計算書は、税引前当期純利益が△2,950,000円、別表四の所得金額が△3,000,000円(欠損)です。

0になる税金

税金 計算のもと 赤字の年
法人税 所得の金額 × 税率(参照:法人税法 第66条) 0円
地方法人税 法人税額 0円
住民税の法人税割 法人税額 0円
事業税の所得割 所得 × 税率(参照:地方税法 第72条の24の7) 0円
特別法人事業税 事業税の所得割の額 0円

所得が欠損なので、所得をもとにする税金は、そこから計算が続く税金も含めて0円です。別表一には、所得金額の欄に欠損金額を書きます。

赤字でもかかる税金:均等割

法人住民税の均等割の税率は、資本金等の額(市町村民税は従業者数も)の区分で決まっていて、所得の金額は使いません(参照:地方税法 第52条・第312条)。そのため、赤字の年でもかかります。

所在地 欄 均等割
東京23区 別表4の3 ⑧ 70,000
23区以外(県) 第六号様式 ⑱ 20,000
23区以外(市) 第二十号様式 ⑰ 50,000

この会社の損益計算書の「法人税、住民税及び事業税」70,000円は、この均等割の分です。

なお、資本金の額が1億円を超える会社などの事業税には、所得割のほかに、付加価値額・資本金等の額をもとにする付加価値割・資本割があります(外形標準課税。参照:地方税法 第72条の2・第72条の24の7)。所得をもとにしないので、赤字でも0になるとは限りません。架空の会社は資本金1,000万円なので対象外です。

前期分の税金は当期に納める

赤字の年でも、前期の確定申告の税金は当期に納めます。架空の会社は前期は黒字で、当期に次の税金を納税充当金を取り崩して納めました(別表五(二)の③欄)。

税目 欄 金額
法人税・地方法人税 5③ 160,000
道府県民税(都民税のうち) 10③ 30,000
市町村民税(都民税のうち) 15③ 50,000
事業税・特別法人事業税 19③ 60,000

前期分の事業税は、申告書を出した当期の損金になるので、別表四13欄で60,000円を減算します(参照:タックスアンサー No.5300)。

このパターンは、前期の法人税が少ないため、当期の中間申告はしていない前提です。

赤字でも申告は必要

確定申告書には「所得の金額又は欠損金額」を書くとされていて、赤字の年も申告書を出します(参照:法人税法 第74条第1項)。

欠損金額は、青色申告の会社なら翌期以降に繰り越して、黒字の年の所得から差し引けます(欠損金の繰越控除)。架空の会社では3,000,000円を別表七(一)で翌期に繰り越します。中小企業者等が前の年に繰り戻して法人税の還付を受ける方法もあります(欠損金の繰戻し還付)。

自分の会社の数字で概算する

「法人税・住民税・事業税の概算シミュレーター」で税引前当期純利益にマイナスの金額を入れると、所得をもとにする税金が0円になり、均等割だけが残ることを確かめられます。作る別表の違いは「黒字と赤字で、作る別表はどう変わる?」にまとめました。

出典:法人税法 第66条・第74条、地方税法 第52条・第72条の2・第72条の24の7・第312条、タックスアンサー No.5300「損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期」(令和8年4月1日現在法令等)

最終更新日:2026-10-11

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