少額減価償却資産の判定ツール

取得した資産の取得価額と時期を入れると、10万円未満・一括償却資産・中小企業者等の特例のどれで処理できるかを判定し、当期に損金になる額を計算します。
別表十六(七)・十六(八)に書く数字と、その欄へのリンクも出します。

会社の条件

資本金1億円以下などの中小企業者で、常時使用する従業員が400人以下などの会社です。判定はしません(参照:租税特別措置法施行令 第39条の28・タックスアンサー No.5408)。

か月

1か月未満の端数は1か月に数えます。特例の300万円と一括償却資産の限度額は、月数で変わります。

取得した資産(1組・1単位ごと)
名前(任意)取得価額取得した時期処理行の操作
円30万円未満(令和8年3月31日までの取得)
円30万円未満(令和8年3月31日までの取得)
円10万円以上20万円未満

取得価額は、通常1単位として取引される単位ごとに判定します(応接セットはテーブルといすの1組。参照:タックスアンサー No.5403)。処理の欄には、その金額で選べるものだけが出ます。

一括償却資産
円

空のときは、一括償却資産の全額(180,000円)を当期に費用にしたものとして計算します。

※入力した数値はこのサイトでは保管しません。「このブラウザに入力を保存する」をチェックしたときだけ、お使いのブラウザに保存します。

当期に損金になる額

当期に損金になる額 480,000円(一括償却資産のうち 120,000円 は翌期以後に損金)

処理取得価額の合計当期に損金になる額申告書
中小企業者等の特例420,000円420,000円別表十六(七)(限度の残り 2,580,000円)
一括償却資産180,000円60,000円別表十六(八)(180,000円 × 12 ÷ 36)

申告書に書く数字

どの処理も、事業の用に供した事業年度に費用にする(損金経理する)ことが条件です。中小企業者等の特例は別表十六(七)の添付が必要です。一括償却資産を全額費用にしたときは、限度額を超える分を別表四で加算し、翌期以後に損金にします(参照:タックスアンサー No.5403・法人税法施行令 第133条の2)。

税額シミュレーターを開く

ほかの計算ツール(交際費・寄附金・減価償却・繰越欠損金・中間申告・受取配当・所得税額控除・少額減価償却資産)の結果も、続けて入れられます。計算ツールの一覧

使い方

  1. 会社が中小企業者等の特例を使えるかと、事業年度の月数を入れます
  2. 取得した資産を1組・1単位ごとに1行にし、取得価額と取得した時期(令和8年3月31日まで/4月1日以後)を入れます
  3. 処理の欄に、その金額で選べるものが出ます。選ぶと、当期に損金になる額と、別表十六(七)・十六(八)に書く数字が出ます

取得価額と選べる処理

タックスアンサーと条文を参照して、要点をまとめると次のとおりです(参照:タックスアンサー No.5403・No.5408・法人税法施行令 第133条・第133条の2・租税特別措置法 第67条の5)。

取得価額少額(全額損金)一括償却資産(3年)中小企業者等の特例(全額損金)
10万円未満○○-
10万円以上20万円未満-○○
20万円以上30万円未満--○
30万円以上40万円未満--令和8年4月1日以後の取得だけ○

どの金額でも、通常の減価償却を選べます。中小企業者等の特例は、青色申告をする中小企業者等(常時使用する従業員が400人以下など)が使え、1つの事業年度で取得価額の合計300万円までです。どの処理も、事業の用に供した事業年度に費用にする(損金経理する)ことが条件です。

令和8年度の改正

タックスアンサーを参照すると、中小企業者等の特例は令和8年度の改正で次のように変わりました(参照:タックスアンサー No.5408)。

  • 取得価額の基準:30万円未満 → 40万円未満(令和8年4月1日以後に取得などをしたもの)
  • 常時使用する従業員の数の基準:500人以下 → 400人以下(同じく令和8年4月1日以後に取得などをしたもの)
  • 特例の期限:令和11年3月31日までに取得などして事業の用に供したもの

e-Gov で取得した租税特別措置法 第67条の5は、すでに「四十万円未満」になっています。令和8年3月31日までに取得した資産に30万円未満の基準を使うことは、タックスアンサーの注で確かめました(改正法の附則は確認できていません)。

計算例

架空の会社(ノートパソコン2台と応接セット)

架空の会社は、ノートパソコン2台(1台210,000円)を中小企業者等の特例で全額費用にし、合計420,000円を別表十六(七)に書いています。令和8年4月1日より前の取得なので、30万円未満の基準で判定しています。

応接セット180,000円は一括償却資産にし、全額を費用にしました。当期の限度額は 180,000円 × 12 ÷ 36 = 60,000円なので、超える120,000円を別表四の6欄で加算しています(別表十六(八))。

300万円の限度を超える場合

取得価額28万円の資産を11台(計308万円)取得した場合、特例で損金になるのは、資産を1台ずつ積み上げて300万円に達するまでの2,800,000円(28万円 × 10台)です(参照:申告書作成上の留意点(別表十六(七)))。6か月の事業年度なら、限度は150万円になります。

このツールで判定・計算しないもの

  • 会社が中小企業者等に当たるか(資本金・従業員数・青色申告など)
  • 使用可能期間が1年未満のもの、貸付けの用に供したもの、取得価額に含める付随費用の範囲
  • 特別償却・税額控除・圧縮記帳との関係、前の事業年度に取得した一括償却資産(2年目・3年目)の計算
  • 通常の減価償却の償却限度額(減価償却の計算シミュレーターで計算できます)
  • 一括償却資産の限度額の円未満の端数は切り捨てています。端数の扱いは資料で確認できていないため、端数が出たときは結果の横でお知らせします

学習用の判定で、個別の申告内容の判断には使えません。
実際の申告は、取得価額・取得の日・事業の用に供した日と会社の区分を確かめたうえで処理し、必要に応じて税理士などの専門家にご確認ください。

よくある質問

10万円未満のパソコンは、全額を経費にできますか?
取得価額が10万円未満の減価償却資産は、事業に使い始めた事業年度に全額を費用にすれば(損金経理)、その事業年度の損金になります。貸付け(主要な事業として行うものを除きます)の用に供したものは除きます(参照:法人税法施行令 第133条・タックスアンサー No.5403)。
30万円未満の特例は、40万円未満になったのですか?
令和8年度の改正で、令和8年4月1日以後に取得などをした資産は40万円未満が基準になりました。それより前に取得した資産は、改正前の30万円未満で判定します。常時使用する従業員の数の基準も、500人以下から400人以下になりました(参照:タックスアンサー No.5408)。
中小企業者等の特例は、いくらまで使えますか?
1つの事業年度で、少額減価償却資産の取得価額の合計300万円までです。事業年度が1年に満たないときは、300万円を12で割り月数を掛けた額です(参照:租税特別措置法 第67条の5)。資産を1つずつ積み上げて300万円に達するまでが対象で、28万円の資産11台なら280万円までです(参照:申告書作成上の留意点(別表十六(七)))。
一括償却資産と中小企業者等の特例は、どちらがよいですか?
会社が資産ごとに選べます。特例は使い始めた年に全額が損金になりますが、年300万円の限度があり、青色申告の中小企業者等だけが使えます(参照:タックスアンサー No.5408)。一括償却資産は20万円未満の資産の取得価額の合計を、36か月で均等に損金にします(参照:法人税法施行令 第133条の2)。このツールは選べる処理を出しますが、どれがよいかは判断しません。
一括償却資産の限度額は、どう計算しますか?
一括償却資産の取得価額の合計額を36で割り、当期の月数を掛けます(参照:法人税法施行令 第133条の2第1項)。12か月の事業年度なら、合計額の3分の1です。全額を費用にしたときは、限度額を超える分を別表四の6欄で加算します(別表十六(八))。
10万円以上かどうかは、どの単位で判定しますか?
通常1単位として取引される単位ごとに判定します。応接セットはテーブルといすの1組で、カーテンは部屋ごとの合計で判定します(参照:タックスアンサー No.5403)。

あわせて読みたい解説

出典

このツールの判定・計算は、架空の会社の別表十六(七)・十六(八)の数字と、条文・資料どおりに手で計算した例(取得の時期による基準・300万円の限度・一括償却資産の月数)と同じになることを確かめています。最終更新日:2026-10-16