別表四と別表五(一)は、検算式でつながっています。申告書を書き終えたら、この式が合うかを確かめます。合わないときは、どこかの転記か計算が違っています。
検算式
国税庁の手引は、別表五(一)の検算式を次のように示しています。
別表四の52②欄+31①欄-27、29、30の③欄の合計額±28③欄=31④欄となります。
28③欄は通算税効果額で、グループ通算制度を使う法人の欄です。架空の会社は通算法人ではないので、この欄はありません。
架空の会社の数字で確かめる
黒字のパターンの数字を1項ずつ入れると、次のようになります。
| 計算 | 欄 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 別表五(一) 31① | 期首現在利益積立金額の合計 | 2,200,000 | |
| + | 別表四 52② | 所得金額のうち留保 | 1,167,000 |
| - | 別表五(一) 27③ | 未納法人税等(中間) | 150,000 |
| - | 別表五(一) 27③ | 未納法人税等(確定) | 59,100 |
| - | 別表五(一) 29③ | 未納道府県民税(中間) | 11,350 |
| - | 別表五(一) 29③ | 未納道府県民税(確定) | 10,750 |
| - | 別表五(一) 30③ | 未納市町村民税(中間) | 33,150 |
| - | 別表五(一) 30③ | 未納市町村民税(確定) | 29,850 |
| = | 別表五(一) 31④ | 差引翌期首現在利益積立金額の合計 | 3,072,800 |
2,200,000+1,167,000-294,200=3,072,800円で、式が合っています。
別表五(一)では、未納の法人税・住民税を「未納法人税等」として△(マイナス)で記録し、利益積立金額から差し引きます(様式に△が印刷されています)。検算式で27・29・30欄の③を引くのは、この分です。
合わないときに見直す欄
式の項ごとに、つながっている欄を確かめます。どれも国税庁の手引に書かれた関係で、このサイトでは帳票の欄をクリックすると、つながりと根拠をたどれます。
- 別表四の52欄は「留保②」を使っているか:総額①ではなく、留保②の金額です。社外流出(配当・交際費の損金不算入額など)は利益積立金額に残らないので、式に入りません(「留保と社外流出」)。
- 期首①は前期の④と同じか:31①は、前期の申告書の31④と同じになります。各行の①が前期の④から移っているかを確かめます(「前期・当期・翌期の申告書のつながり」)。
- 未納法人税等の③に、中間分と確定分の両方を書いたか:中間分は別表五(二)の「当期分 中間」の行(3・8・13欄)、確定分は「当期分 確定」の行(4・9・14欄)から移ります。中間分の書き漏れがあると、その分だけ式がずれます(「中間納付した税金の扱い」)。
- 繰越損益金の③は、貸借対照表の当期末残高か:25欄は、期首残高を②で減らし、当期末残高を③に書きます(「繰越利益剰余金」)。
- 納税充当金の③は、別表五(二)の繰入額か:26欄の③は、別表五(二)の31〜32欄の繰入額の計(33欄)と同じです(「納税充当金」)。
- 別表四で留保として加算・減算した項目が、別表五(一)の明細の行にあるか:架空の会社では、減価償却超過額と一括償却資産の損金算入限度超過額を、別表四で加算し、別表五(一)の明細の行の③にも書いています(別表五(一)の明細。「留保と別表五(一)」)。
なお、手引はこの式について「通常の場合には次の式により検算ができます」としています。特殊な取引がある場合は、この式だけでは確かめられないことがあります。
このサイトで確かめるには
- 転記・検算チェックリストの「別表四・別表五(一)・別表五(二)」の区切りで、上の関係を順に確かめられます。
出典:国税庁「令和7年版 法人税のあらましと申告の手引」申告書作成上の留意点(別表五(一)・別表五(二))・第一部 4 申告書の作成(設例)
最終更新日:2026-10-11