どんなものか
決算のときには、その期の利益にかかる税金の額がほぼ分かります。そこで、次の確定申告で払う税金を見積もって費用にし、貸借対照表に「未払法人税等」として載せます。この見積もった税金を、税務では納税充当金と呼びます。
架空の会社の数字
株式会社べっぴょう(黒字のパターン)は、当期分の税金119,000円を見積もって計上しました。
| 内訳 | 金額 |
|---|---|
| 法人税・地方法人税 | 59,100 |
| 都民税 | 40,600 |
| 事業税・特別法人事業税 | 19,300 |
| 合計(別表五(二)31欄) | 119,000 |
この119,000円は会計では費用ですが、税務では損金になりません。そのため、別表四4欄「損金経理をした納税充当金」で加算します。
翌期に払ったとき
翌期に、この納税充当金を取り崩して税金を払います。
- 法人税・住民税:もともと損金にならないので、別表四の調整はありません(参照:タックスアンサー No.5300)
- 事業税:申告した期(確定分はふつう翌期)の損金になるので、別表四13欄で減算します(架空の会社では、前期分100,000円を当期に減算しています)
期末の残高は、別表五(二)41欄・別表五(一)の納税充当金・貸借対照表の未払法人税等の3か所で、どれも119,000円と一致します。
知っておきたいこと
- 決算書の「法人税、住民税及び事業税」と「未払法人税等」は、申告書の別表五(二)と別表四につながっています
- 納税充当金は「来期に払う税金の予約」と考えると分かりやすいです
- 決算で計上する納税充当金(未払法人税等)の目安は、「法人税・住民税・事業税の概算シミュレーター」で計算できます
詳しい流れは、テーマ別の解説「納税充当金の流れ」でたどれます。
出典:国税庁「令和7年版 法人税のあらましと申告の手引」申告書作成上の留意点(別表四・別表五(二))、タックスアンサー No.5300「損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期」(令和8年4月1日現在法令等)
掲載している会社・数値はすべて架空のものです。学習用の一般的な説明で、個別の申告内容についての判断は、税理士などの専門家にご確認ください。
最終更新日:2026-10-10