青色申告の会社は、赤字(欠損金額)が出た年の欠損金を翌期以降に繰り越し(欠損金の繰越控除)、黒字の年の所得から差し引けます。このサイトでは、「当期が赤字」と「繰越欠損金を控除」の2つのパターンで、その流れを見られます(2つのパターンは別の年度の想定で、数字はそれぞれ独立しています)。
赤字の年:欠損金が生じて繰り越す
「当期が赤字」のパターンでは、当期純損失3,020,000円から、別表四で所得金額を計算すると△3,000,000円(欠損金額)になります。
- 別表四52欄:△3,000,000円
- 別表七(一)の当期分の欠損金額:3,000,000円
- 別表七(一)の翌期繰越額の合計:3,000,000円 → 別表一の27欄「翌期へ繰り越す欠損金額」
法人税はかかりませんが、都民税の均等割(年70,000円)は赤字でもかかります。
黒字の年:繰越欠損金を控除する
「繰越欠損金を控除」のパターンでは、前期の欠損金1,000,000円を、当期の所得から控除します。
- 別表七(一)の控除前所得金額:2,030,000円(別表四43欄)
- 損金算入限度額:中小法人等なので控除前所得金額の100%=2,030,000円
- 当期控除額の計:控除未済欠損金額1,000,000円と限度額のうち少ない方=1,000,000円
- 別表四44欄で△1,000,000円 → 所得金額52欄は1,030,000円
- 別表一26欄「欠損金等の当期控除額」:1,000,000円
留意点のチェックポイントでは、別表七(一)の当期控除額の計が、別表一26欄・別表四44欄と一致しているかを確かめるよう案内されています。また、控除は古い事業年度の分から順に行います。
事業税でも同じように控除する
事業税の所得金額でも、繰越欠損金を控除します。東京都の申告では第六号様式別表9で計算し、当期控除額を第六号様式の69欄に記載します。事業税の所得金額は2,030,000-1,000,000=1,030,000円です。
ポイント
- 欠損金は、別表四52欄 → 別表七(一) → 翌期へ、という流れで繰り越す
- 控除するときは、別表七(一)の当期控除額が、別表四44欄と別表一26欄に入る
- 中小法人等は控除前所得金額の100%まで、それ以外の法人は50%まで控除できる(参照:留意点、タックスアンサー No.5762)
- 自分の会社の数字で当期の控除額と翌期への繰越額を計算するときは、「繰越欠損金の計算シミュレーター」が使えます
- 繰り越せる期間と1年で差し引ける上限は「赤字は何年繰り越せる?繰越欠損金の期限と上限」で解説しています
最終更新日:2026-10-05