所得税額控除の計算シミュレーター

預金の利息や配当から源泉徴収された所得税を入れると、法人税から差し引ける額(所得税額控除)を計算します。
別表六(一)に書く数字と、その欄へのリンクも出します。

源泉徴収された所得税(利子・配当ごと)
種類収入金額源泉徴収された所得税額元本を所有していた期間行の操作
円円全額を控除(期間は使いません)
円円計算期間か月のうちか月

所得税額は、支払通知書などに書かれた源泉徴収税額(復興特別所得税を含む)を入れます。配当は銘柄ごとに1行にします。月数の1か月未満の端数は1か月に数えます(参照:法人税法施行令 第140条の2第6項)。

配当の所有期間に対応する額の計算

配当の計算期間の月数のうち、元本(株式など)を持っていた月数の割合を掛けます。割合は小数点以下3位未満を切り上げます。どちらにするかは事業年度ごとに選べます(参照:法人税法施行令 第140条の2第2項・第3項・タックスアンサー No.5760)。

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控除を受ける所得税額

控除を受ける所得税額 30,200円(源泉徴収された所得税 30,200円 のうち)

行種類所得税額割合控除を受ける額
1預貯金・公社債の利子など3,399円全額3,399円
2剰余金の配当など26,801円1.00026,801円

申告書に書く数字

控除を受ける所得税額は、別表一で法人税額から差し引きます。法人税額より多い分は還付されます。控除を受けた額は損金にならないため、別表四の29欄で加算します(参照:タックスアンサー No.5760)。

税額シミュレーターを開く

ほかの計算ツール(交際費・寄附金・減価償却・繰越欠損金・中間申告・受取配当・所得税額控除・少額減価償却資産)の結果も、続けて入れられます。計算ツールの一覧

使い方

  1. 受け取った利子・配当ごとに、種類・収入金額・源泉徴収された所得税額(支払通知書などの額)を入れます
  2. 配当の行は、元本(株式など)を所有していた期間を入れます。個別法なら計算期間の月数と所有していた月数、銘柄別簡便法なら期首と期末の株数です
  3. 控除を受ける所得税額と、別表六(一)に書く数字が出ます。[税額シミュレーターに入れる]を押すと、法人税額から差し引いた結果を確かめられます

控除を受けられる額

条文とタックスアンサーを参照して、要点をまとめると次のとおりです(参照:法人税法 第68条・法人税法施行令 第140条の2・タックスアンサー No.5760)。

収入の種類別表六(一)控除を受けられる額
預貯金・公社債の利子など1欄所得税額の全額
剰余金の配当など2欄(明細は7〜19欄)所得税額 × 元本の所有期間の割合(小数点以下3位未満切上げ)
その他5欄(明細は20〜21欄)所得税額の全額

所有期間の割合は、個別法では「所有していた月数 ÷ 配当の計算期間の月数」、銘柄別簡便法では「(期首の数 +(期末の数 − 期首の数)× 1/2)÷ 期末の数」です。計算期間が1年を超えるものは 1/2 を 1/12 にします。別表六(一)の11欄にも「(10)/(9)(小数点以下3位未満切上げ)」と印刷されています(参照:法人税法施行令 第140条の2第2項・第3項・別表六(一)の記載要領)。

計算例

架空の会社(預金利息と上場株式の配当)

架空の会社は、預金利息から所得税3,399円、上場株式の配当から所得税26,801円を源泉徴収されました。利息は全額、配当は計算期間の全部を所有していたので割合が1で全額が対象になり、控除を受ける所得税額は30,200円です。別表六(一)の6欄から別表一の16欄に転記して法人税額から差し引き、別表四の29欄で加算しています(「受取配当と源泉所得税の流れ」)。

期の途中で取得した株式の配当

配当10万円から所得税15,315円が源泉徴収された場合です。個別法で、計算期間12か月のうち7か月所有していたなら、割合は 7 ÷ 12 = 0.5833… を切り上げて0.584、控除を受ける額は 15,315円 × 0.584 = 8,943円(円未満切り捨て)です。

銘柄別簡便法で、期首に1,000株、期末に3,000株を持っていた(計算期間は1年以下)なら、割合は(1,000 + 2,000 × 1/2)÷ 3,000 = 0.6666… を切り上げて0.667、控除を受ける額は10,215円です。期末の株数が期首より少ないときは、全額(15,315円)が対象です。

このツールで計算しないもの

  • 源泉徴収税額そのもの(支払通知書などの額を入れます)
  • 集団投資信託の収益の分配(別表六(一) 3欄)・割引債の償還差益(4欄)、分配時調整外国税相当額(別表六(五の二))、外国税額控除
  • 合併などで元本の移転を受けた場合の所有期間の計算、公益法人等・外国法人の扱い
  • 別表一で実際に控除される額(法人税額と所得税額の少ない方)と還付金額。税額シミュレーターに入れると、法人税額から差し引いた結果を確かめられます
  • 割合を掛けた額の円未満の端数は切り捨てています。端数の扱いは資料で確認できていないため、端数が出たときは結果の横でお知らせします

学習用の計算で、個別の申告内容の判断には使えません。
実際の申告は、支払通知書などの源泉徴収税額と所有期間を確かめたうえで計算し、必要に応じて税理士などの専門家にご確認ください。

よくある質問

預金の利息から引かれた税金は、取り戻せますか?
会社が受け取る利子・配当から源泉徴収された所得税(復興特別所得税を含む)は、法人税の申告で法人税額から差し引けます。控除しきれない分は還付されます。別表六(一)で計算します(参照:タックスアンサー No.5760)。
預金の利子と配当で、控除できる額は違いますか?
預金の利子にかかった所得税は全額が控除の対象です。剰余金の配当などにかかった所得税は、元本(株式など)を所有していた期間に対応する部分だけが対象です(参照:法人税法施行令 第140条の2第1項・タックスアンサー No.5760)。
個別法と銘柄別簡便法は、どう違いますか?
個別法は、配当の計算期間の月数のうち元本を所有していた月数の割合を掛けます。銘柄別簡便法は、期首の数+(期末の数−期首の数)×1/2(計算期間が1年を超えるものは1/12)を期末の数で割った割合を掛けます。どちらも割合は小数点以下3位未満を切り上げます(参照:法人税法施行令 第140条の2第2項・第3項)。どちらにするかは事業年度ごとに選べます(参照:タックスアンサー No.5760)。
期の途中で株式を買い増した場合は?
買い増した株式に対応する所得税は、所有していた期間の分だけが控除の対象です。銘柄別簡便法では、期首と期末の株数から、増えた分の半分(計算期間が1年を超えるものは12分の1)を所有していたものとして計算します(参照:法人税法施行令 第140条の2第3項)。
控除を受けた所得税は、費用(損金)になりますか?
控除を受けた所得税は、所得の計算で損金になりません(参照:法人税法 第40条)。会計で費用にしていれば、別表四の29欄で加算します(社外流出)。控除を受けなかった所得税は損金になります(参照:タックスアンサー No.5760)。
控除を受けるには、何が必要ですか?
確定申告書などに、控除を受ける金額とその計算の明細(別表六(一))を記載した書類の添付がある場合に限り、控除できます。控除される額は、記載した金額が限度です(参照:法人税法 第68条第4項)。

あわせて読みたい解説

出典

このツールの計算は、架空の会社の別表六(一)・別表一16欄・別表四29欄の数字と、条文どおりに手で計算した例(個別法・銘柄別簡便法)と同じになることを確かめています。最終更新日:2026-10-16