用語集

所得税額控除(しょとくぜいがくこうじょ)

一言で:預金の利息や配当から源泉徴収された所得税を、法人税から差し引く仕組みです。差し引いた所得税は損金になりません。

どんなものか

会社が預金の利息や株式の配当を受け取るときは、所得税(復興特別所得税を含む)が源泉徴収されます。会社は個人と違って所得税の申告をしないので、源泉徴収された所得税は、法人税の申告で法人税額から差し引きます。これが所得税額控除で、別表六(一)で計算します。

国税庁のタックスアンサー(No.5760)を参照して、要点をまとめると次のとおりです。

  • 利子や配当などに係る所得税等の額の全額が、原則として所得税額控除の対象です
  • ただし、配当などは、元本を持っていた期間に対応する部分だけが対象です(預金の利子は按分しません)
  • 控除を受けた所得税等の額は、所得の金額の計算上、損金になりません

架空の会社の計算

株式会社べっぴょうは、預金利息と上場株式の配当を受け取り、所得税が源泉徴収されました。

欄 内容 金額
1 預貯金の利子などに課される所得税額 3,399
2 配当に課される所得税額 26,801
6 控除を受ける所得税額の計 30,200

控除を受ける所得税額30,200円は、次の2か所に書きます。

  • 別表一16欄:法人税額から差し引く(控除税額12欄30,200円)
  • 別表四29欄:会計では「法人税、住民税及び事業税」として費用にしているので、損金にならない分を加算する(社外流出)

知っておきたいこと

  • 通帳で利息や配当を見ると、税金が引かれた後の金額が入っています。引かれた所得税は、法人税の申告で取り戻せます(法人税額より多ければ還付されます)
  • 源泉徴収税額は、おおむね収入金額の15.315%です(参照:留意点のチェックポイント)
  • 別表六(一)の計・別表一16欄・別表四29欄の金額は一致します
  • 源泉徴収された所得税から控除を受ける額を計算するには、「所得税額控除の計算シミュレーター」が使えます

出典:国税庁 タックスアンサー No.5760「所得税額控除」(令和8年4月1日現在法令等)、国税庁「令和7年版 法人税のあらましと申告の手引」申告書作成上の留意点(別表六(一))

掲載している会社・数値はすべて架空のものです。学習用の一般的な説明で、個別の申告内容についての判断は、税理士などの専門家にご確認ください。

最終更新日:2026-10-10

関連する用語

この用語が出てくる申告書

テーマ別の解説