別表十六(二)の役割
別表十六(二)「旧定率法又は定率法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書」は、定率法で償却する資産の償却限度額を計算し、決算で計上した償却額と比べる帳票です。定額法の資産は別表十六(一)を使います。
国税庁のタックスアンサー(No.5410)を参照して、平成19年4月1日以後に取得した資産の定率法の要点をまとめると、次のとおりです。
- 償却限度額=(取得価額-既償却額)×定率法の償却率(調整前償却額)
- 調整前償却額が償却保証額(取得価額×保証率)に満たない年からは、改定取得価額×改定償却率
架空の会社の計算(倉庫の棚)
株式会社べっぴょうは、期首(2025年7月1日)に倉庫の棚を取得しました。耐用年数は8年として計算します(架空の設定)。償却率と保証率は、タックスアンサー No.5410 の耐用年数8年の計算例と同じです。
| 欄 | 内容 | 金額・率 |
|---|---|---|
| 7 | 取得価額 | 1,000,000 |
| 18 | 償却額計算の基礎となる金額 | 1,000,000 |
| 25 | 定率法の償却率 | 0.250 |
| 26 | 調整前償却額((18)×(25)) | 250,000 |
| 27 | 保証率 | 0.07909 |
| 28 | 償却保証額((9)×(27)) | 79,090 |
| 34 | 当期分の普通償却限度額 | 250,000 |
| 39 | 当期償却額(決算で計上した額) | 250,000 |
調整前償却額250,000円は償却保証額79,090円以上なので、改定取得価額・改定償却率(29〜31欄)は使わず、調整前償却額がそのまま償却限度額になります。決算でも同じ250,000円を計上したので、償却不足額も償却超過額もありません。
ほかの帳票とのつながり
- 試算表 → 7欄・39欄:器具備品(定率法)の取得価額と、減価償却費のうち定率法の分が元になります(試算表のページでたどれます)。
- 41欄 → 別表四6欄:償却超過額が出た場合は、別表四の6欄で加算します(架空の会社の定率法の資産では0円。6欄の金額は別表十六(一)の定額法の資産と別表十六(八)の一括償却資産の超過額です)。償却限度額を超える部分が損金にならないことは、法人税法第31条によります(損金経理をした償却費のうち、償却限度額に達するまでの金額が損金になる)。
出典:国税庁 タックスアンサー No.5410「減価償却資産の償却限度額の計算方法(平成19年4月1日以後取得分)」、令和8年版 別表十六(二)の様式
最終更新日:2026-10-11
