どんなものか
法人税法を参照して要点をまとめると、減価償却資産の償却費として損金になるのは、会社が償却費として損金経理した金額のうち、選んだ償却の方法で計算した金額(償却限度額)に達するまでの金額です(参照:法人税法 第31条第1項)。
決算で計上した償却費が償却限度額を超えると、超えた部分(償却超過額)は損金になりません。限度額は、定額法・定率法などの方法と、耐用年数に応じた償却率で計算します(参照:タックスアンサー No.5410)。
架空の会社の数字
定額法の器具備品(別表十六(一))
| 欄 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 25 | 償却額計算の基礎となる金額 | 5,500,000 |
| 26 | 償却率 | 0.2 |
| 34 | 償却限度額 | 1,100,000 |
| 35 | 当期償却額(決算で計上した額) | 1,200,000 |
| 37 | 償却超過額 | 100,000 |
定率法の倉庫の棚(別表十六(二))
| 欄 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 38 | 償却限度額 | 250,000 |
| 39 | 当期償却額 | 250,000 |
器具備品は、償却限度額を超えて償却費を計上したので、超えた100,000円を別表四の6欄「減価償却超過額」で加算します(6欄には一括償却資産の限度超過額も含まれます)。倉庫の棚は限度額どおりなので、調整はありません。
知っておきたいこと
- 償却費が限度額より少ない場合(償却不足)は、損金経理した額だけが損金になります。足りない分を別表四で減算することはできません(参照:法人税法 第31条第1項の「損金経理をした金額のうち…に達するまでの金額」)
- 償却超過額は翌期に繰り越され、翌期以後に償却不足が出たときに認容されます(参照:法人税法 第31条第4項。別表四 12欄「減価償却超過容認額」)
- 少額の資産は、全額をその年の損金にできる特例があります(少額減価償却資産・一括償却資産)
- 年ごとの償却限度額は、「減価償却の計算シミュレーター」で定額法・定率法を選んで計算できます
出典:法人税法 第31条、タックスアンサー No.5410「減価償却資産の償却限度額の計算方法(平成19年4月1日以後取得分)」(令和8年4月1日現在法令等)
掲載している会社・数値はすべて架空のものです。学習用の一般的な説明で、個別の申告内容についての判断は、税理士などの専門家にご確認ください。
最終更新日:2026-10-11