どんなものか
建物や機械、パソコンなどの資産は、買った年に全額を費用にせず、使える年数(耐用年数)に分けて少しずつ費用にします。これが減価償却です。
税務では、1年に損金にできる減価償却費に上限(償却限度額)があります。決算で計上した減価償却費がこの上限を超えると、超えた部分が償却超過額になり、その期は損金になりません。
架空の会社の計算
株式会社べっぴょうの器具備品(定額法・耐用年数5年)です。別表十六(一)で計算します。
| 欄 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 27 | 償却限度額(取得価額5,500,000円×償却率0.200) | 1,100,000 |
| 35 | 当期償却額(決算で計上した額) | 1,200,000 |
| 37 | 償却超過額 | 100,000 |
償却超過額100,000円は、別表四6欄で加算します(架空の会社の6欄220,000円は、一括償却資産の限度超過額120,000円との合計)。資産の帳簿価額として会社に残っているので、処分は「留保」です。
翌期以降に戻ってくる
留保した償却超過額は、別表五(一)の「減価償却超過額」に積み上がります。翌期以降に、決算の償却費が限度額より少ない年(償却不足)があると、その範囲で「減価償却超過額の当期認容額」として別表四で減算され、別表五(一)からも減っていきます。
つまり償却超過額は、損金になる時期が後にずれるだけで、損金にならないまま終わるわけではありません。
知っておきたいこと
- 減価償却費を多めに計上しても、税金は減りません。限度額を超えた分は加算されます
- 別表五(一)に「減価償却超過額」が残っていれば、将来減算される予定の金額です
- 償却限度額の目安は、「減価償却の計算シミュレーター」で計算できます
出典:国税庁「令和7年版 法人税のあらましと申告の手引」申告書作成上の留意点(別表十六(一)・別表四・別表五(一))
掲載している会社・数値はすべて架空のものです。学習用の一般的な説明で、個別の申告内容についての判断は、税理士などの専門家にご確認ください。
最終更新日:2026-10-10