どんなものか
決算書の利益は、会計のルールで計算します。一方、法人税は法人税法のルールで所得を計算します。2つのルールは大部分が同じですが、一部が違います。
そこで、決算書の利益を出発点にして、ルールが違う部分だけを申告書の上で足したり引いたりします。これを申告調整といい、別表四で行います。国税庁の手引でも、別表四は「損益計算書の当期利益を基として、いわゆる申告調整により税務上の所得金額を計算する」ための明細書と説明されています。
架空の会社の申告調整
株式会社べっぴょう(黒字のパターン)の別表四です。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 当期利益(損益計算書から) | 933,500 |
| 加算(費用にしたが、税務では損金にならないもの) | +583,500 |
| 減算(税務では損金になるもの・益金にならないもの) | -135,000 |
| 仮計のあとの加算(寄附金・所得税額) | +65,000 |
| 所得金額 | 1,447,000 |
加算の中身は、中間納付した法人税・住民税、納税充当金、減価償却の超過額、交際費の損金不算入額です。減算は、前期分の事業税を払った分と、受取配当のうち益金にならない部分です。そのあと、寄附金の損金不算入額と、法人税から差し引く源泉所得税の額を加算します(寄附金の限度額は、その手前の仮計をもとに計算するため)。
知っておきたいこと
- 「利益」と「所得」は別のものです。所得が利益より大きいと、それだけ税金が増えます
- 加算の項目は、なぜ損金にならないかを知ると、来期の経費の使い方を考えるヒントになります(例:交際費等の損金不算入)
- 会計で処理を変えなくても、申告書の上だけで調整するのが申告調整の特徴です
出典:国税庁「令和7年版 法人税のあらましと申告の手引」第一部「法人税の仕組み」・申告書作成上の留意点(別表四)
掲載している会社・数値はすべて架空のものです。学習用の一般的な説明で、個別の申告内容についての判断は、税理士などの専門家にご確認ください。
最終更新日:2026-10-10